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電子契約に関する政府見解の解説

2020年9月4日に発表された総務省、法務省、経済産業省から出された電子契約に関するQ&Aについて

電子契約サービスを選択する際のポイント「本人確認・身元確認の重要性」について総務省担当官に内容を確認しました。

Q&Aの概要

いわゆる代理人方式電子署名(サービス提供事業者が利用者の指示を受けてサービス提供事業者自身の署名鍵による暗号化等を行う電子契約サービス)において、電子署名法第3条との関係で、事業者の電子署名を本人による電子署名とするための技術的要件が示されました。

本人確認として2要素認証の必要性などがあげられています。

この政府見解により、代理人方式電子署名であっても、3条の推定効が働く可能性が出てきました。電子契約サービスの可能性がますます広がったと言えます。

電子契約を利用するにあたって知っておくべき法律として、民法第521条と電子署名法があります。

民法521条 契約の締結および内容の自由
 1. 何人も、法令に特別の定めがある場合を除き、
 契約をするかどうかを自由に決定することができる

この法律で規定されているように一部の規制されている契約を除き、当事者間で合意されていれば、口頭合意を含めてどのような手段でも契約締結できます。

電子契約でも契約の締結は可能ですが、契約書として利用するには一定の要件を満たす必要があります。

「契約」と「契約書」の違いはご存知でしょうか。
「契約」は当事者間の合意。
「契約書」は契約の内容を表示する文書で、証拠となるもの。という定義です。

「契約書の要件」には下記2点を満たしているとき「形式的証拠力」があると言えます。

  • 真正に成立した契約書(当事者の意思確認)
  • 契約書の原本性の確保(改ざん防止)

電子署名法第3条
電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

とあります。

電子契約が証拠となるための「真正に成立したものと推定」されるためには、「本人による電子署名」が必要です。

「本人による電子署名」がある時、電子契約が真正に成立したものと推定されます。これを推定効と言います。

推定効が働くと、裁判所がこの契約書は本物だと認めてくれる(推定)ことになり、電子契約書を証拠として使えるようになります。

Q.電子契約サービスを選択する際の留意点は何か。
A.実際の裁判において電子署名法第3条の推定効が認められるためには、電子文書の作成名義人の意思に基づき電子署名が行われていることが必要であるため、電子契約サービスの利用者と電子文書の作成名義人の同一性が確認される(いわゆる利用者の身元確認がなされる)ことが重要な要素になると考えられる。この点に関し、電子契約サービスにおける利用者の身元確認の有無、水準及び方法やなりすまし等の防御レベルは様々であることから、各サービスの利用に当たっては、当該各サービスを利用して締結する契約等の重要性の程度や金額といった性質や、利用者間で必要とする身元確認レベルに応じて、適切なサービスを慎重に選択することが適当と考えられる。

身元確認については「有無」とあるように、身元確認を全く行っていない事業者があることの注意喚起を行っています。

電子署名に関しては、全ての前提として身元確認が必要であることが指摘されています。

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