目次
- ミルシートの基本的な定義
- ミルシートの役割と重要性
- ミルシートに記載される内容
- ミルシートの主要項目
- ミルシートの用途と必要な場面
- ミルシートと他の証明書の違い
- 材料証明書との違い
- 検査成績書との違い
- ミルシートの発行・取得の流れ
- ミルシートの発行者と取得方法
- ミルシートの管理と保管について
- ミルシートの電子化とその利点
- 電子ミルシートと紙のミルシートの違い
- ミルシートの電子化ソリューション
- 既存システムをお持ちの企業様向け:ONEデジ®API
- これから電子化を検討される企業様向け:ONEデジ®DocumentとONEデジ®Certificate
- ミルシートの管理効率化とコスト削減
- ミルシートの品質保証とトレーサビリティ
- ミルシートの品質保証の重要性
- ミルシートに関連する法令・規格・ISO
- ミルシートに関するよくある質問
- ミルシートの見方と解釈
- ミルシートのリスクと対処法
- ミルシートに関するQ&A
- まとめ|ミルシートの適切な管理で品質保証を確実に
- ミルシート記事の重要ポイント
ミルシートの基本的な定義

ミルシート(Mill Sheet)とは、鋼材や金属材料などの製造時に発行される「材料試験成績書」のことです。英語では「Mill Test Report(MTR)」や「Mill Test Certificate(MTC)」とも呼ばれます。製鋼所(Mill)で製造された材料の化学成分や機械的性質などの試験結果を記載した証明書で、材料の品質を保証します。
ミルシートの役割と重要性
ミルシートは、材料が仕様や規格に適合していることを証明します。建設、製造、プラント、自動車など、品質管理が厳格に求められる業界では必須の書類です。トレーサビリティの確保、第三者への品質証明、JIS規格・ISO規格・建築基準法などへの適合証明として機能します。
ミルシートに記載される内容

ミルシートの主要項目
基本情報:製造者名、製造所名、製造日、ロット番号、材料の規格番号(SUS304、SS400など)
化学成分:炭素(C)、マンガン(Mn)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)などの含有量
機械的性質:引張強さ、降伏点、伸び、硬さなど
その他:衝撃試験結果、検査担当者の署名、認証マーク
ミルシートの用途と必要な場面
建設・土木工事(鉄骨構造物、橋梁)、製造業(機械部品、自動車部品)、プラント・設備、品質監査・第三者認証(ISO9001など)で必要となります。
ミルシートと他の証明書の違い
材料証明書との違い
材料証明書はミルシートを含むより広い概念です。ミルシートは製鋼所が発行する試験成績書(一次証明書)ですが、材料証明書には商社や加工業者が発行する二次的な証明書も含まれます。重要なプロジェクトでは、製鋼所発行のミルシート(一次証明書)の提出を求められることが一般的です。
検査成績書との違い
ミルシートは材料(素材)の段階での試験成績書で、検査成績書は加工・組立後の製品の品質を証明します。例えば、鋼材を使った鉄骨構造物では、鋼材自体のミルシートと、完成した鉄骨の検査成績書の両方が必要になります。
ミルシートの発行・取得の流れ
ミルシートの発行者と取得方法
ミルシートは、材料を製造した製鋼所(製造メーカー)が発行します。鋼材購入時に商社や販売店を通じて入手し、購入時に「ミルシート付き」を指定することが重要です。
ミルシートの管理と保管について
工事完了後5~10年間の保管が推奨されます。材料のロット番号や使用箇所と紐付けて管理し、プロジェクト単位や材料の種類別で分類します。紙での保管には、保管スペース確保、経年劣化、紛失リスク、検索の手間、遠隔地への提供にコストがかかるなどの課題があります。
ミルシートの電子化とその利点

電子ミルシートと紙のミルシートの違い
電子ミルシートは、紙のミルシートをPDF化したものや、製鋼所から直接電子データで発行されるものを指します。近年、多くの製鋼所が電子ミルシートの発行に対応しており、業界全体でペーパーレス化が進んでいます。
電子ミルシートのメリットは、保管スペース不要、劣化なし、検索が容易、共有が簡単などです。
しかし、電子化には重大な課題があります。電子データは簡単に改ざんできるため、PDFファイルの数値を書き換えたり、別の材料のミルシートとすり替えたりするリスクが存在します。実際に、電子ミルシートの改ざんや偽造による品質偽装事件も発生しており、業界全体で深刻な問題となっています。
従来の電子ミルシートでは、データの真正性を証明する手段が不十分でした。この課題を解決するために、適切なセキュリティ対策と改ざん防止技術が不可欠です。
ミルシートの電子化ソリューション
ミルシートの電子化を安全かつ効率的に実現するには、改ざん防止技術を備えたデジタルソリューションの活用が重要です。
既存のQRコード付きミルシートの課題
近年、QRコードを付与した電子ミルシートを提供するサービスも登場していますが、単にQRコードが付いているだけでは改ざんを完全に防ぐことはできません。QRコード自体は情報を読み取りやすくする技術であり、データの真正性を保証するものではないためです。
リーテックスのONEデジ®が実現する真の改ざん防止
リーテックス株式会社が提供するONEデジ®シリーズは、政府認定技術を活用し、QRコードに電子署名を付与できる唯一のソリューションです。これにより、ミルシートの真正性を確実に証明できます。
政府認定技術を活用したONEデジ®基盤技術
2024年2月29日にグレーゾーン解消制度を通じて、内閣総理大臣をはじめとする5人の大臣(総務大臣、法務大臣、財務大臣、経済産業大臣)から、電子署名法への適合が公式に認められたONEデジ®基盤技術を活用しています。
QRコード+電子署名による真正性確認:ミルシートにQRコードを付与し、そのQRコードに電子署名を組み込みます。QRコードにはハッシュ値および署名詳細情報(署名依頼人、署名内容、署名日時等)が含まれ、スマートフォンで簡単にスキャンして検証可能です。電子署名により、発行者の正当性とデータの完全性が法的に証明されます。
改ざん防止の仕組み:台帳管理システムにハッシュ値を記録し、電子ミルシートのハッシュ値と台帳のハッシュ値を検証することで、改変の有無を確認できます。ブロックチェーン技術に近い仕組みで、データの完全性を保証します。1文字でも書き換えられた場合、ハッシュ値が変化し、即座に改ざんを検知できます。
既存システムをお持ちの企業様向け:ONEデジ®API
既に材料管理システムや工程管理システムをお持ちの企業様には、ONEデジ®APIが最適です。
開発コストを抑えて既存システムに接続:新規システムを開発することなく、自社の既存システムに電子証明書発行機能を接続できます。開発コストを大幅に抑えながら、電子署名付きQRコードを含むミルシートの発行が可能になります。
電子署名付きQRコード付きミルシートの自動発行:材料管理システムからONEデジ®APIを呼び出すだけで、政府認定技術による電子署名が付与されたQRコード付きの電子ミルシートを自動発行できます。単なるQRコードではなく、法的効力のある電子署名により、発行者の正当性とデータの完全性が保証されます。材料の受入検査時や、顧客への納品時に、即座に改ざん防止機能付きミルシートを発行・共有できます。
システム間のデータ連携:材料情報、検査結果、ロット番号などのデータを既存システムから直接活用でき、入力作業の削減とヒューマンエラーの防止につながります。
これから電子化を検討される企業様向け:ONEデジ®DocumentとONEデジ®Certificate
ONEデジ®Document:契約書類や証明書の電子化を包括的に進めたい企業様に最適です。ミルシートだけでなく、各種契約書、納品書、検査成績書なども含めて電子化できます。政府認定技術を活用しているため、国や地方公共団体への提出書類としても利用可能な信頼性の高いソリューションです。
ONEデジ®Certificate:ミルシートのPDFをアップロードするだけで電子署名を付けられるシンプルなサービスです。複雑な操作なしで、QRコード技術により証明書の真正性を確認でき、改ざん防止機能により安全性を確保します。すぐに電子ミルシートの運用を始めたい企業様に最適です。
ミルシートの管理効率化とコスト削減
電子ミルシートの導入により、保管スペース削減、検索時間の短縮(数時間から数秒へ)、共有の迅速化(遠隔地への即時送付)、紛失リスクの解消、監査対応の効率化が実現できます。
ミルシートの品質保証とトレーサビリティ
ミルシートの品質保証の重要性
ミルシートは、材料が仕様や規格に適合していることを第三者に証明する公的な書類です。人命に関わる建築物や橋梁、高圧環境のプラント設備では、ミルシートによる品質保証が法律や規格で義務付けられています。不具合発生時に、使用材料の品質を遡って確認でき、原因究明や責任の所在を明確化できます。
ミルシートに関連する法令・規格・ISO
JIS規格:鋼材の種類ごとに化学成分や機械的性質の基準が定められ、ミルシートはこれらの基準への適合を証明します(例:JIS G 3101、JIS G 4305)。
建築基準法:建築物に使用される鋼材には品質証明が求められ、ミルシートがその証明書類となります。
ISO 9001:材料のトレーサビリティ管理が求められ、ミルシートの適切な管理が監査項目に含まれます。
ISO 10474:ミルシートの発行に関する国際規格で、検査文書のタイプ(2.1、3.1、3.2など)が定義されています。
ミルシートに関するよくある質問
ミルシートの見方と解釈
化学成分は質量パーセント(%)で記載され、規格の範囲内に収まっているか確認します。機械的性質(引張強さ、降伏点、伸びなど)も規格の基準値を満たしているか確認が必要です。ロット番号は同じ製造条件で作られた材料を示し、使用箇所と紐付けて記録することでトレーサビリティが確保されます。
ミルシートのリスクと対処法
ミルシートがない場合:ミルシート無しで購入した材料は品質証明ができず、重要な構造物には使用できません。購入時に必ず「ミルシート付き」を指定しましょう。
ミルシートの紛失:紙のミルシートを紛失した場合は製鋼所や商社に再発行を依頼できますが、時間とコストがかかります。電子化により紛失リスクを解消できます。
偽造・改ざんミルシートの深刻なリスク:電子ミルシートの普及に伴い、PDFファイルの数値を書き換えたり、別の材料のミルシートとすり替えたりする改ざん事件が発生しています。品質偽装により、建築物の安全性が損なわれ、人命に関わる重大事故につながる可能性があります。
単にQRコードが付いているだけの電子ミルシートでは、改ざんを完全に防ぐことはできません。政府認定技術を活用したONEデジ®は、QRコードに電子署名を付与することで、ミルシートの真正性を法的に証明し、改ざんを確実に検知できます。発行者の正当性とデータの完全性が保証されるため、偽造・改ざんリスクを大幅に低減できます。
ミルシートに関するQ&A
Q: ミルシートは英語でなんと言いますか?
A: Mill Test Report(MTR)またはMill Test Certificate(MTC)と呼ばれます。
Q: ミルシートは誰が発行しますか?
A: 材料を製造した製鋼所(メーカー)が発行します。
Q: ミルシートの電子化は法的に認められていますか?
A: はい、認められています。政府認定技術を活用したONEデジ®基盤技術による電子ミルシートは、電子署名法に適合しており、国や地方公共団体への提出書類としても利用可能です。
まとめ|ミルシートの適切な管理で品質保証を確実に
ミルシートは、鋼材や金属材料の品質を証明する重要な書類であり、建設、製造、プラントなど多くの業界で不可欠です。材料の化学成分や機械的性質を記載し、トレーサビリティと品質保証を実現します。
ミルシート記事の重要ポイント
基本知識
- ミルシートは製鋼所が発行する材料試験成績書で、品質証明として機能
記載内容
化学成分、機械的性質、ロット番号などの重要情報を記載
他との違い
- 材料証明書や検査成績書とは異なる役割を持つ
保管の課題
- 5~10年以上の長期保管が推奨されるが、紙での管理には課題が多い
電子化のメリット
- 電子化により保管スペース削減、検索効率化、共有の迅速化を実現
セキュリティリスク
- 電子ミルシートには改ざんリスクがあり、適切なセキュリティ対策が不可欠
真正性の確保
- 単なるQRコードでは不十分。電子署名付きQRコードにより真正性を法的に証明
リーテックスのONEデジ®は、QRコードに電子署名を付与できる政府認定技術を活用した唯一のソリューションです。既存のQRコード付きサービスとは異なり、発行者の正当性とデータの完全性を法的に証明し、改ざんを確実に検知できます。
既存システムをお持ちの企業様は、ONEデジ®APIで開発コストを抑えながら自社システムに電子署名付きQRコード付きミルシート発行機能を接続できます。これから電子化を検討される企業様は、ONEデジ®DocumentやONEデジ®Certificateで包括的な電子化やシンプルな運用開始が可能です。
政府認定技術を活用したONEデジ®基盤技術により、QRコードに電子署名を付与した真正性確認、ハッシュ値検証による改ざん防止機能、高度なセキュリティ対策を実現し、ミルシートのデジタル管理における安全性と信頼性を確保できます。ぜひONEデジ®シリーズの導入を検討し、ミルシート管理の効率化と品質保証の強化を実現してください。
ONEデジ®API
https://le-techs.com/lp/onedigi-api
ONEデジ®Document
https://le-techs.com/lp/onedigi-document
ONEデジ®Certificate
https://le-techs.com/lp/onedigi-certificate
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