契約とは、2人以上の当事者が合意することによって法的な権利義務関係が発生する行為であり、非常にセンシティブなものです。一歩間違えれば、これまで積み上げてきた信頼関係が一気に崩れ、交渉が決裂してしまう危険性もはらんでいます。だからこそ、契約相手に失礼のないよう、スムーズな締結業務を心がけ、スマートに電子契約を結びたいものです。
電子契約は紙の契約書に比べて手続きが早く便利ですが、相手にとっては「見慣れないメールが届く」「誰が署名すべきか分からない」といった戸惑いが生じることもあります。そこでこの記事では、スムーズに契約締結業務を進めるための「電子契約のマナー」を、実務の観点から解説します。
目次
【この記事の要点】電子契約をスムーズに進める5つのマナー
- 署名者のメールアドレスを事前に確認する:締結権限を持つ人に正しく届くよう、送信先を確認します。
- 送信前に相手へ事前連絡する:どのベンダーから、いつ、どのアドレスに届くかを共有し、迷惑メールと誤解されるのを防ぎます。
- 電子契約で締結してよいか承諾を得る:法的には必須でなくても、実務上のトラブル防止のため一言確認します。
- リマインドは余裕をもって送る:締結期限の直前ではなく、数日前には状況確認を入れます。
- 締結完了を連絡する:署名が完了したら、完了の旨と今後の流れを相手に伝えます。
いずれも共通するのは、「電子化しても、最終的に重要なのはコミュニケーションである」という点です。以下で一つずつ解説します。
マナー①:署名者のメールアドレスを事前に確認する
多くの電子契約では、締結者に「契約の締結依頼」が電子契約システムからメールで送られ、受け取った人がシステムにログインして電子署名を行います。
会社の代表者同士が契約交渉を行い「契約の締結依頼」を送受信する場合は問題ありませんが、実際には、締結権限を持つ人ではなく、締結権限を持たない担当者同士で交渉するケースが大半です。事前確認をしないまま相手の担当者に「契約の締結依頼」を送ってしまうと、相手は何の契約か分からず混乱を招くおそれがあります。
さらに、締結権限のない人が誤って承諾してしまうと、後々大きな問題になりかねません。受信相手が承諾しないと、発信側は一度キャンセルして送り直すことになり、社内にも迷惑をかけてしまいます。
なお、電子契約はワークフロー機能を利用して、決裁権限を持つ担当者の決裁を得ることもできます。しかし、ワークフローの導入が済んでいない状態で締結する場合は、紙での押印申請などを行ってから電子契約を締結するため、受信側は「誰が電子署名するのか」をメールアドレスを含めて事前に確認しておく必要があります。
マナー②:送信前に、署名する相手へ事前連絡する
交渉相手と、実際に電子署名を行う相手が異なるケースは多々あります。このようなときの対処法は、ずばり「事前連絡」です。
電子契約を行う際、承諾依頼の通知メールは電子契約ベンダーのアドレスで発信されます。そのため、事前に「どのベンダー・どのメールアドレスで契約の締結を行うのか」を相手が把握していないと、迷惑メールと勘違いされて削除されてしまうおそれがあります。
通知をベンダー任せにせず、電子署名を依頼する相手と「どのベンダーの、どのメールアドレスから、いつごろ電子契約の承諾依頼が送信されるのか」といった情報を事前に共有しておくことを強くおすすめします。ほんの一言の連絡が、契約の遅延や行き違いを防ぎます。
マナー③:電子契約で締結してよいか、相手の承諾を得る
契約を電子的な方法で締結すること自体は、法律上、相手方の事前承諾が必須とされているわけではありません。民法上、契約は当事者の意思の合致によって成立するためです。
しかし、「法律で決まっていない=やらなくてよい」とは限らないのが実務の難しいところです。相手企業によっては、社内規定で紙の契約書と押印を求めている場合や、電子契約に不慣れで不安を感じる場合もあります。トラブル防止やコンプライアンスの観点からも、契約を電子契約で進めてよいかを事前に確認し、承諾を得ておくと安心です。特に、これまで紙で取引してきた相手や、初めて電子契約を行う相手には、丁寧に確認することが円滑な締結につながります。
マナー④:リマインドは余裕をもって送る
電子契約の承諾依頼を送ったあと、相手がなかなか署名しないこともあります。その際のリマインド(催促)は、締結期限の直前に送るのではなく、余裕をもって送るのがマナーです。
契約開始日が決まっている場合は、少なくとも数日前には状況を確認する連絡を入れましょう。期限ぎりぎりの催促は相手に急かす印象を与え、かえって関係を損ないかねません。相手にも社内確認や決裁の時間が必要であることを念頭に、早めかつ穏やかにリマインドすることが、スムーズな締結につながります。
マナー⑤:締結が完了したら、その旨を連絡する
電子署名が完了し、契約が締結されたら、相手にも締結完了の連絡を入れましょう。電子契約はシステム上で完了通知が届く場合もありますが、担当者から一言、締結が完了したことと今後の流れを伝えると、相手も安心できます。
「契約が無事に締結されたのか」「次に何をすればよいのか」が相手に伝わらないと、余計な問い合わせや不安を生んでしまいます。最後まで丁寧なコミュニケーションを心がけることが、次の取引にもつながる信頼関係を築きます。
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電子契約のマナーを実践しやすくするには、使いやすく信頼性の高いサービスを選ぶことも大切です。リーテックス株式会社が提供するONEデジ®は、契約書の作成から締結、保管までをスムーズに行える電子契約サービスです。
ONEデジ®の基盤技術は、2024年2月にグレーゾーン解消制度を通じて、内閣総理大臣をはじめとする5大臣連名で電子署名法第2条第1項の「電子署名」に該当することが確認されており、国や地方公共団体の契約書でも使用できる高い信頼性を備えています。二次元バーコード(QRコード)を用いた技術により、契約の真正性や改ざんの有無を確認でき、印刷した紙からでも署名内容をチェックできるため、電子契約に不慣れな相手にも安心して締結を進めてもらえます。契約書に対応する「ONEデジ®Document」をはじめ、用途に応じたサービスがそろっており、相手に配慮したスマートな契約締結を後押しします。
電子契約のマナーに関するよくある質問
電子契約を送る前に、相手に連絡すべきですか?
はい、事前連絡をおすすめします。電子契約の承諾依頼はベンダーのメールアドレスから届くため、事前に「どのベンダーから・いつ・どのアドレスに届くか」を伝えておかないと、迷惑メールと誤解されて削除されるおそれがあります。ひと言の連絡がトラブルを防ぎます。
電子契約で締結することに、相手の承諾は必要ですか?
法律上、電子的な方法で契約を締結すること自体に相手の事前承諾は必須ではありません。ただし、相手企業の社内規定や、電子契約への慣れの度合いによっては配慮が必要です。トラブル防止のため、実務上は事前に承諾を得ておくことが望ましいとされています。
署名を催促(リマインド)してもいいですか?
かまいません。ただし、締結期限の直前ではなく、余裕をもって送るのがマナーです。相手にも社内確認や決裁の時間が必要なため、契約開始日が決まっている場合は数日前には状況確認の連絡を入れると、急かす印象を与えずに済みます。
契約が締結できたら、相手に連絡すべきですか?
はい。締結が完了したら、その旨と今後の流れを相手に伝えると親切です。システム上の完了通知だけでは相手が状況を把握しづらいことがあるため、担当者から一言添えることで、相手も安心でき、良好な関係につながります。
まとめ
電子契約は便利で効率的な一方、相手にとっては見慣れない手続きであることも少なくありません。だからこそ、署名者のメールアドレスの確認、送信前の事前連絡、電子契約で締結してよいかの承諾、余裕をもったリマインド、締結完了の連絡といったマナーを押さえることが、スムーズな締結業務につながります。
いくら契約が電子化されても、最終的に重要なのは相手とのコミュニケーションです。契約相手とは密に連絡を取りながら、スマートかつスムーズに契約を進めていきましょう。信頼性の高いONEデジ®のようなサービスを活用すれば、相手に配慮したスマートな電子契約をより実践しやすくなります。
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