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ランサムウェア以外に増加している犯罪
橘:ランサムウェア以外には、どのような犯罪が増加していますか? 河原:増加傾向にあるのは、一般的に言うとキャッシュレス決済に関する犯罪の被害です。まず、インターネットバンキングの不正送金という犯罪。利用者のIDやパスワード等の識別情報を盗み出して、それを使ってインターネットバンキングを操作し、手元にある口座などに預金を移す、こういった手口が一般的です。 橘:インターネットバンキングは、私も使ってます。ワンタイムパスワードを使っても狙われるのでしょうか? 河原:ワンタイムパスワードを使っても、それを突破する手口が数年前から出ています。金融機関でもいろいろと対策を講じて、被害が減るような構図にはなっていますが、どんどん新しい手口が出ているということですね。被害額は過去最悪に
橘:インターネットバンキングの被害額は? 河原:昨年の被害件数を見てみると5578件、それから被害額が約87億3,000万円。いずれも過去最悪の数字になっていますが、その背景はフィッシングです。偽サイトを立ち上げ、メールやショートメッセージを使って、そこにいろんなストーリーを作り、偽サイトにアクセスさせる。そこでIDやパスワード、時にはワンタイムパスワードまで盗んでしまう。リアルタイムでなりすましの不正送金を行う手口になります。フィッシングサイトは、クレジットカード事業者やエレクトロニックコマースなど、電子商取引の事業者を装ったものが多くを占めています。キャッシュレス決済に関する犯罪ですが、クレジットカードの不正利用という被害も増加していて、日本クレジットカード協会の調査によると、昨年の被害額が約504億7,000万です。1990年から統計を取り始めているそうですが、これも最悪の数字だということです。この背景は、フィッシングによってクレジット情報を盗み取るというもの。
有名人もなりすましの被害に
橘:誰でも被害者になる可能性がありますね。 河原:そうですね。それから、なりすましの被害に遭ったという方も多くいるのではないかと思います。
キャッシュレス社会で、安心安全にサービスを利用するためには
橘:どのような対策が取られていますか? 河原:キャッシュレス社会の中で、安心安全にサービスを利用するためには、警察による捜査など取り締まりも非常に重要ですが、被害を未然に防止して仮に被害にあっても拡大を防止していく、このようなアプローチが非常に重要になると思います。また、SNS型投資詐欺やSNS型のロマンス詐欺については、海外の犯罪グループの関与がうかがわれ、匿名流動型犯罪グループという犯罪集団が関与している可能性もあります。

